メタな話のページ

ここは、メタなお話を書き残すページとなっています。

ネットをいろいろ巡っていると、メタな話をしているとか、メタな展開になっているとかの文字を目にします。 これらの「メタ」という用語は、本来は「メタレベル/メタ言語」などの情報処理用語から来ていると思います。

メタ言語とは、操作系や言語を記述するための上位言語のことで、抽象概念や言語構造そのものを議論/記述します。 ネットでメタな展開といった場合は、内容より言葉の使い方をうんぬんする揚げ足とり展開になっていることを差しています。

ここは、チラシの裏として、事象に対してそもそもそれはなんだっけ的なメタな話を残しています


2005.05.02
春霞

五月になると、山々には靄がかかったような状態になります。いわゆる春霞です。普段ならくっきり見える裏の山々も、靄の彼方にぼんやり見えています。

歳時記的には、春に発生するものを霞、秋に発生するものを霧と使い分けていますが、気象的には霞というものはありません。これは霞の発生理由がいろいろあるためだそうです。

春霞がなぜ生成されるか。黄砂や杉花粉の場合もありますが、この時期は山々の木々が吸い上げる水が、葉から蒸散することにより靄のかかったような状態になるためです。

この時期の霞は、植物が元気であればいっそう霞んだ山々となるようです。

2004.04.07
Benzene(ベンゼン)

ベンゼンといえば、オーギュスト・ケクレが悩んだ末、夢の中で構造を閃いたという逸話が有名でしょう。 ただ、有名なわりには、この夢の中にでできたのがなんだったのか、よくわかりませんでした。 サルだったりヘビだったりネズミだったり。ヘビはウロボロスの影響で挿入されている感がありますね。

2004.04.07
鎖状炭化水素

鎖状炭化水素の鎖状とはベンゼンのように炭素原子の環をもたないことです。 さらに、二重(三重)結合をもたない場合は鎖状飽和炭化水素といいます。 これらはアルカンと呼ばれていて、炭素数の少ないほうから、methane(メタン)、ethane(エタン)、propane(プロパン)、butane(ブタン)と続きます。 ここまでは、慣用的な名前がそのまま正規な名前となっています。それ以降はギリシャ語の数詞に-aneをつけて、pentane(ペンタン)、hexane(ヘキサン)と続いてゆきます。

これらは、炭素数が少ないものは常温常圧で気体ですが、炭素数が大きくなると液体、固体となってゆきます。

このうち一番話題性があるのが、炭素一つに水素が4つついたメタンでしょう。 水と混じって氷結化したメタンハイドレートは石油に変わる次世代エネルギーとして注目を浴びています。 (コストメリットは別として)エネルギーとしては石油に変わるものはいくらでもあるのですが、 化学原料として石油に変わるものはなかなかありません。メタンハイドレートはそれもある程度解決しそうです。

また、メタンは温室効果ガスとして、CO2以上に問題だという人もいます。 牛のゲップが温室効果を加速しているなどといっていた科学者?もいましたっけ。

1999.06.15
当用漢字

当用漢字は第二次世界大戦後制定され、国語審議会により何度か変更が加えられ、昭和56年10月1日の内閣告示1号による常用漢字に至ります。

で、「匂」の字を調べたところ、漢字学習ページを発見しました。そこで確認したところ、教育漢字およびその他の常用漢字には含まれず、人名用漢字に含まれているようです。

人名用漢字というのは、その名の通り人名用の漢字です。当用漢字以外に人名用と使用できる漢字として、人名用漢字別表という物もあります。戸籍法第50条と戸籍法思考規則第60条により、子供の人名として使用できるのは、以上とひらがな・カタカナとなっています。と、いうことはアルファベットはだめということですね。

1999.06.14
芳香(aromatics)

炭化水素の分類方法に、分子の構造によって分類する方法があります。炭素原子が一列に繋がったり、それから枝が出たりしているが、環を作っていないものを脂肪族炭化水素または鎖式炭化水素と呼び、環状になっている物を環式炭化水素と呼びます。環式炭化水素のうち、ベンゼン環C6H6をもつ有機化合物は、独特の香りをもつことから、芳香族と呼ばれています。

通常、芳香という語感からは、良い香りとイメージすると思います。この香りを感じる感覚動詞としては、匂いと臭いがありますが、どちらが良い香りがするかは、日本人なら明らかだと思います。と、いうか思っていました。

が、最近は当用漢字に「匂」が無いため、すべてを「臭」としているという話(未確認)です。簡易化することによって本来伝わるべきニュアンスが削られるのは非常に問題だと思うのですが。

「匂/臭」のニュアンスの差のようなものは、経験によって覚えるものなので、経験が削られたある世代より下の人間にとっては、この違いはなくなりある日それが主流となってゆくのでしょう。例えば、現在では砂漠と沙漠の差を感じる人が少なくなってしまったように。情緒のないことだ

で、さらに納得しがたいのは「臭う」という動詞の使い方として、「臭いを嗅ぐ」という動作を示す使い方が最近みうけられました。。これはどういう変化から来たのでしょう。「匂う/臭う」は「匂/臭い」を発するという動詞のみしか知らなかったんですが。

言葉っていうのは、伝われば良いというスタンスだったんですが、こう言うニュアンスの削減が起こるとその根本的な伝われば良いというところが脅かされてしまうと感じます。須賀原洋一さんの『気分は形而上』の言語指導員ではないけれど、ついついチェックを入れたくなってしまうのです。

1999.05.27
メタといえば
ベンゼンの構造式
1-2置換体または
o-(オルト)置換体
1-3置換体または
m-(メタ)置換体
1-4置換体または
p-(パラ)置換体

この「メタ」と言う部分は、接頭語の「meta-」でしょうが、わたくし的にすぐに想像したのが、化学の分子構造でした。 分子構造式では、たとえば右の図のようなベンゼンにCH3がついた場合(2価の芳香族炭化水素)、o-キシレン,m-キシレン,p-キシレンとなり、融点・沸点の異なるものとなります。

またX,YがOH基の場合、順にカテコール・レソルシノール・ヒドロキノンと名前(性質も)が異なるフェノールとなります(この辺、工業化学の教科書から知識)。

「メタな話」を拡張して、「オルトな話」とか「パラな話」などの使い方をしてみてもいいかも知れません。話題の温度差によって使い分けられるかも知れません。